ナフテン酸は、石油原油中に含まれるカルボン酸類の総称です。
昔は、石油製品の品質を高めるために、ナフテン酸を不純物として除去していました。
近代においてナフテン酸が優れた天然のカルボン酸であることが認識され、石油製品から積極的に抽出・回収され、製品化されるようになりました。
1980年代頃までわが国では、ナフテン酸は全て海外からの輸入品でした。
その頃から、国内でも石油製品から抽出・回収された粗ナフテン酸を精製加工して、精製ナフテン酸として製品化するようになりました。
当時から現在まで、ナフテン酸の精製メーカーは、大和油脂工業株式会社一社です。
化学工業の発達とともに、 金属石鹸の需要が伸びて、世界的にナフテン酸の供給不足が起こり、ナフテン酸の代替品として、合成酸の研究・開発が急速に進みました。
そして世界的に各種の合成酸が開発され、商品化されるようになり、合成酸が安価に多量にわが国に輸入されるようになって、ナフテン酸の需要は大幅に減少しました。
しかしながら、合成酸はナフテン酸の真の代替品ではなく、あらゆる金属と反応するナフテン酸は、種々の金属石鹸の最も優れた原料であることが現在でも広く認識され、広範囲に使用されています。
弊社の精製ナフテン酸(NY-000)を使用し、 特許を取得された商品は、現在まで百数十種の多岐に及び、 業種も産業界全般にわたっています。
大和油脂工業株式会社は、これからもナフテン酸の精製メーカー・供給メーカーとして産業界の発展に貢献して参ります。
ナフテン酸は、種々の酸の混合物ですが、脂肪族カルボン酸がよく知られています。
ナフテン酸は、ナフテン基原油の中に2~5%含まれていますが、その原油は、米国、中南米、中近東、ロシア、中国、カナダなどから多く産出します。
ナフテン酸の採取方法は、ナフテン系の石油製品に苛性ソーダを接触させて、ナフテン酸ソーダとして抽出し、加水分解により脱油後、粗ナフテン酸として回収します。
ナフテン酸は、石油原油に含まれている天然のカルボン酸で、原油の産地によりそれぞれ性質は異なりますが、精製ナフテン酸は、原料となる粗ナフテン酸(未精製のもの)を混合し、均一化してから製造することにより、製造ロットごとの均一化を図っています。
ナフテン酸の最も大きな特徴は、石油原油に含まれ、鉱物資源と同様に地中に存在していたことにより、地表においても種々の金と適切に反応することです。金属石鹸の製造の際に、あらゆる金属と適切に反応することは、他の脂肪酸とは大きく異なる特性です。
ナフテン酸の製造ロット、製造数量は、通常 2,000kg~10,000kgですが、製品の納入ロットにより異なります。
ナフテン酸の品質管理は、原料の仕込み時、製造時に随時行ない、製造後製品が安定したところで、最終チェックを行います。
ナフテン酸の原料となる、粗ナフテン酸、半製品ナフテン酸は、世界各地の製油所から輸入されていますが、その産地、製油所は公開していません。
ナフテン酸の品質、種別は、ナフテン酸の性状から、酸価、粘度、色相、引火点、水分で表示しています。
ナフテン酸の使用方法は、需要家の利用目的や使用目的によって決まり、その方法は、加熱、反応、エステル、希釈、添加など多岐にわたりますが、それぞれの目的に合わせ需要家が研究、工夫されたものが採用されています。
昭和43年1月千葉工場操業以来、蒸関連の豊富な経験を生かして、減圧蒸留装置を使った化学製品の受託蒸留を行い、ご好評を頂いております。
さらに千葉臨海工業地帯に近接する地の利を生かして、化成品等の受託加工・受託生産を行い、ご信頼を頂いております。
ナフテン酸
(Naphthenic Acids)
NY‐240(酸価 240・Acid value 240)
NY‐220(酸価 220・Acid value 220)
NY‐200(酸価 200・Acid value 200)
NY‐185(酸価 185・Acid value 185)
NY‐180(酸価 180・Acid value 180)
NY‐170(酸価 170・Acid value 170)
NY‐165(酸価 165・Acid value 165)
NY‐160(酸価 160・Acid value 160)
NY‐145(酸価 145・Acid value 145)
その他
ステンレス製減圧蒸留装置を使った石油製品、化学製品の蒸留・分留を受託しております。
*熱媒体油再生精製蒸留 少ロットにても対応可能
*混和水分の除去、混油の分離精製等
石油製品・化学製品の製造、加工の受託をしております。
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